ピアノの見た目(塗装)による音色の違い~鏡面仕上げ、艶消し仕上げ~

ピアノの音は見た目でも変わります。

これは見た目による影響ではなく、使われている塗料によって音色が変わるという事です。ヴァイオリンなどの弦楽器はニスが大事なのと同様にピアノも塗料によって木の振動の仕方が変わります。

本記事ではこの見た目による音色の違いについてまとめています。特にこれからピアノの購入を検討されている方に参考になるかと思います。

鏡面仕上げ(ピカピカのピアノ)

基本的に硬めの塗料が使われています。

音色の特徴

見た目通りキラキラした音色の傾向があります。また硬い塗料によってボディ全体に支えが出来るので、ffなどの大きな音を弾いた時にもしっかり楽器全体が鳴ってくれます。こういう事もあってコンサートホールには鏡面仕上げのピアノが多いのかもしれません。

メリット

ピアノに傷が入ったとしても、塗料に傷が入っているだけというパターンが多いので基本的には直す事ができます。

デメリット

指紋がかなり目立つのと、鏡面仕上げで表面がツルツルなのもあって静電気によって埃が溜まりやすいです。拭いても拭いても埃が集まってきます。また、少しずつ艶が消えてくるので、定期的に拭いてあげる必要があります。

艶消し仕上げ(マットなピアノ)

基本的に柔らかめの塗料が使われています。

音色の特徴

柔らかい=振動しやすいという事もあり、暖かく多彩な音色が出る傾向にあります。音の支えは鏡面仕上げに比べると劣りますが、音の伸びは艶消しの方があります。

メリット

指紋や汚れが目立ちにくいです。

デメリット

傷が入ったときに塗料を通り越して中の木までダメージがある時が多いです。修復は可能ですが、完全に元通りにするのはほぼ不可能です。

【要注意】例外あり!

上に紹介したそれぞれの特徴には例外があります。硬い塗料を塗った後に最後に艶消しの塗装をしてマット仕上げになっているピアノもあれば、柔らかい塗料で艶出しに仕上げているピアノもあります。

これを見分けるのは塗装のプロでないと難しく、例えば僕が見ても100%の自信はありません。ピアノを購入される際にはピアノ屋さんの店員さんが知っているはずですので、もし興味があれば訪ねてみましょう。

ピアノに使われる塗料一覧

ポリエステル

新品のピアノはほぼポリエステル塗料が使われています。かなり硬めの塗料が傷が付きにくいです。

ポリウレタン

ヨーロッパ製の艶消し仕上げのピアノによく使われています。ポリエステルに比べると柔らかいです。

ラッカー

日本製の50年以上前の楽器や、ヨーロッパ製のやはり古いピアノに使われている事が多いです。ポリウレタンよりもさらに柔らかく軽い塗料です。

シェラック

以前のNYスタインウェイや、100年以上前のピアノに使われていた塗料です。個人的には音色にとって最高の塗料かなと思っています。塗装そのものが非常に難しいらしく、美しく仕上げられる職人さんが少ないとよく聞きます。

さいごに~音色は好み~

ここまでピアノの塗装の仕上げによる音色の違いについて書いてきました。
この音色ですが、これは完全に好みです。

見た目でも音が変わるとわかっていればこれから長い時間を共にするピアノを選ぶ助けになるかなと思います。

以上になります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。としさん