ピアノの響板割れについて

ピアノの命とも言われている響板、木で出来ているため当然亀裂が入ることもあります。

本記事ではこの響板の亀裂や割れについてまとめました。原因やどのような影響があるのか、修理方法と実は絶対に修理が必要というわけではないという事について書いていきます。

一度割れた響板は基本的には大がかりな作業をしない限り直ることはありません。これについては修理方法の部分で触れていきます。

響板割れによる影響

雑音

現実最もわかりやすい症状は雑音です。わずかな亀裂による隙間がある状態で振動するので、木と木がこすりあってブーブーという雑音を起こします。演奏中も結構気になります。

調律の狂い

響板が割れていると、響板がそのものが動くので結果的に弦の張力が変わりやすい、つまり調律が狂いやすくなります。狂い方も中音域が上がったりとあまり普段しない狂い方をすることもあります。

原因

過乾燥です。正確に言えば湿度の差の変化に木材が付いてこれずに亀裂が入ってしまいます。過去にもあったのですが、強烈な床暖房の上に置いてあるグランドピアノなど上から響板を見た時に床が見えるくらいの隙間に割れてしまうこともあります。

修理するには

響板割れの修理は割れた部分に同じ材質の木を埋めるしか方法はありません。埋木です。

ただ適切に埋木をするには一度全ての弦を外して、張力をゼロの状態でやらなければなりません。また、割れの大きさによっては鉄骨もピアノから一度外す必要があり、かなり大きな作業になります。響板の修理の場合、弦交換がほぼほぼセットです。

雑音を止めるために接着剤を隙間に流してあるピアノをごく稀に見ます。確かに雑音は止まりますが根本的な修理にはなりません。

修理が必ず必要というわけではない

ヨーロッパやオーストリアでもそうなのですが、響板が割れていても良い音がしていれば気にする必要はないという考えがあります。もちろん雑音などが大きく気になるようであれば何かしら対策をしなければいけませんが、最も重要なのはその楽器で音楽を楽しめるかどうかです。

また響板の修理をして100%音が良くなるかというと現実そうではありません。弦交換もセットになるという事は10トン以上の張力が一旦0になり、また張られるという事です。これはピアノにとっても結構な負担になります。よって割れていても楽しむ分に問題ないという事であれば特に気にせずに弾き続けて問題ありません。

さいごに

ここまで響板の割れについて書いてきました。

響板が割れていると音そのものが悪くなるというイメージがあると思いますが、現実にはよほどバリバリに亀裂が入らない限りほぼ変わりません。だからこそ気付いたら割れていたという事が起きるのですが、音のクオリティーよりは記事にも書いてある雑音や調律の狂いなどの方が問題になります。

日本だと夏の湿気と冬の乾燥による湿度の差がかなり激しいですよね。この差が何年も繰り返されると響板には簡単に亀裂が入ります。少しでも湿度に気を使うことによってこれを防ぐことが出来ます。

湿度管理についてはこちらにまとめていますので、よかったら参考にしてみてください。

以上になります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。 としさん