ピアノのハンマー交換について

ピアノの弦を叩いている部品です。

このハンマーにはフェルトが巻かれていることもあり消耗品です。長年ピアノを弾いていると調律師さんから「そろそろハンマー交換の時期が近付いてきていますねぇ」と言われたりします。

本記事ではこのハンマー交換についてまとめました。上に書いたように調律師さんからハンマー交換を薦められた方へ向けての内容になります。この作業、かなりお金が掛かる作業です。しっかり検討して調律師さんとも相談しながらハンマー交換をするのか決めましょう。

ハンマー交換ってなぜ必要?

ピアノを長年弾いていると、ハンマーに弦溝がついていきます。

この溝は弾けば弾くほどどんどん深くなっていき、卵型の形のハンマーが少しずつですが変形していきます。こうなると仮に針をさしたりして柔らかくしても、あっという間に硬くなってしまったり、ぴしゃんぴしゃんという音が出るようになります。

この変形したハンマーは交換するしかないかというとそうではありません。ハンマーファイリングというハンマーを削る作業で再びきれいな卵型を整形することによって蘇ります。

ですが、このファイリングという作業はフェルトを削って形を整えるため、ハンマー自体の大きさは削れば削るほど小さくなります。

そしていよいよこれ以上は削れない。または削っても良くならないという時に初めて交換が必要になります。

ハンマーが小さくなると、シンプルに楽器の性能がワンランク落ちた音になります。大きい音はもちろん、弱い音も鳴りづらくなり、また音色の変化も乏しくなっていきます。

交換時期

これは弾く頻度と求めるレベルによってかなり変わります。

ただ、趣味のレベルで弾いている分にはまず必要になることはないと言っていいでしょう。このハンマー交換はピアノの先生のように毎日レッスンで使われているピアノ、あるいは音高、音大受験のように極端に酷使されたピアノに必要になる事が多いです。

ピアノの先生の中には小さいお子様の生徒さんが多い教室もあれば、国際コンクール入賞者を何人も出しているようなところもあるため、一概に何年という事を言うのは難しいのが現実ですが、普通にピアノ教室で使うとしたら20~30年がめどかなと思います。

普通に子供が毎日1時間弾く程度であれば20年では99%必要になることはありません。

このハンマー交換、20年以上弾き続けられたピアノで“交換すれば良くなるな”と思った時点からも実は整音でなんとか良くできることが多いです。延命ってやつですね。この整音には毎回時間が掛かるのでその分費用も掛かってくるパターンもあるかもしれませんが、どうにかこうにか交換せずに使い続けることも可能と言えば可能です。

ハンマー交換の種類

ハンマー交換にはそのものを変える方法と、フェルトだけを巻きなおす方法があります。これについて書いていきます。

ハンマーそのものを交換

古いハンマーを外して、新しいハンマーに穴を開けて接着します。

調律師がやる作業は多いですが、ピアノが弾けない時間は短いです。

ハンマーのフェルトのみを巻きなおす

これはドイツのハンマー製造メーカーに今付いているハンマーをまるごと送って、付いているフェルトを新しく巻きなおす方法です。ドイツに送るので時間は掛かりますが、調律師さんの全体での作業時間は短く済みます。この作業時間分多少安くなるかもしれません。

僕個人的にはそのものを交換した方が良い結果は出るかなと思いますが、これについては調律師さんによって考えが違います。

ハンマーシャンクも一緒に交換

ハンマーが付いている棒です。これも一緒に交換するパターンが多いです。ただ、古いピアノのシャンクは素材も良いため、ローラーなどの消耗部品のみ交換してこのシャンクはこのまま使うというパターンもあります。

鍵盤ウェイト調整

鍵盤の重さの調整です。これはハンマーを交換した際にはマストの作業です。鍵盤に入っている鉛を足したり削ったりしながら、適正なタッチに調整します。

これをやらないと、ハンマーを交換してからかなり弾きづらくなります。残念ながらハンマーだけ交換されてウェイト調整されていないピアノをよく見ます。

ハンマー交換に掛かる費用

どのメーカーのハンマーを使うかによっても違いますし、調律師さんによって技術料金や作業時間の設定も全然違います。ただどんなに安くても30万円は軽く超えてくるはずです。

極端な話ですが100万円以上掛かるピアノもありますし、こういったピアノはそれだけの作業が求められるという事です。

金額が安いハンマー交換の時には先ほど書いたウェイト調整が入っていなかったり、整音にそれほど時間を掛けないというパターンも多いので注意が必要です。

さいごに

ピアノのハンマー交換について書いてきました。

ここには大まかな知っておくべき事を書きましたが、別の記事ではハンマーのメーカーによる違いについても書いていく予定です。

合わせて参考にして頂ければと思います。

以上になります。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。としさん