10~15年調律されていないピアノについて

ピアノって弾かなくなると調律も頼まなくなりますよね。

また再開しようと思った時に久しぶりに触ってみると、戻ってこない鍵盤があったり音が自分でもわかるくらい変になっている時があります。

本記事では10~15年前までは定期的に調律されていて、そこから調律が空いてしまったピアノについて、実際に調律を頼むとお金がどれくらい掛かるのかなどについてまとめています。ピアノの状態は置いてある環境によってかなり変わります。ここに書いてある内容はその中の一例ですが参考になるかと思います。

使えるのか

基本的には使えます。ただ、前回は10年前でその前もさらに10年前空いていたりすると、使えるようにするのに時間とお金がもっと必要になってしまう場合もあります。

最初は調律が安定しない

長年調律されていないピアノは、大体弦が大きく緩んでいて音そのものが低い時が多いです。全体の弦が緩んでしまったピアノの調律はかなり早く狂います。毎年調律をしていれば1年に1回でも大丈夫なのですが、こういったピアノの時には3か月後、あるいは半年後に調律が必要になります。場合によっては来週もう1回なんてこともあります。これはピアノだけではなく、お持ちの方がどこまで求めるかにもよります。(調律の狂いの感じ方も人それぞれです。)

ここから過去の経験からどのようなパターンがあったのかをいくつか紹介していきます。

実際にあったパターン例と費用

鍵盤が戻ってこないピアノ

右のペダルを踏みながら鍵盤を1つずつ押していって、1つでも戻ってこない、または戻ってくるのが遅い鍵盤があった場合には、3時間以上の作業はほぼ確定です。ピアノ内部の木材とフェルト類が膨張してしまっているのが原因です。湿気が多い場所に置いてあったピアノによくある症状です。

ピアノの内部の部品はいくつかのパーツが連動して動いています。そのパーツの軸になるセンターピンという部品があります。この軸、人間でいうと関節ですが、これが固くなるとパーツが連動しなくなり鍵盤が戻ってこなくなります。この症状がひどい時は、ピアノの内部のメカニックを工房に運んで作業しなくてはいけない時があり、この場合安くても調律代+5万円は最低でも覚悟する必要があります。ひどい時は10万円では済まない時もありますし、そもそも調律代も普通より高くなる場合も。こういった時には調律師さんから事前に相談があるはずです。考えていた金額よりあまりにも高くなりそうな時にはその場で決めずに「ご家族の方と相談したい」と伝えることも大切な事です。
鍵盤が戻ってこなくても原因によっては現場ですぐに解決するパターンもありますし、応急処置でなんとかできる時もあります。ご自身の希望を調律師さんに伝えながら良い方法を見つけましょう。

鍵盤は全部戻ってくる(確かめて一応全ての鍵盤が戻ってくるピアノ)

せっかく10年ぶりに調律するからがっつりピアノを良くしたい方

ほぼ丸一日の作業です。
メカニックのネジ締め直しから、ハンマーの弦の叩き方と整形、タッチ調整、整音まで1日で出来るところまでやるという調整です。現場での作業になります。

費用にすると安くても5万円以上かかります。ピアノの調律の作業の中には時間がある時でないと出来ない作業もいくつかあって、主にはこの部分、建築で言えば地盤にあたる基礎の部分からしっかり調整することになります。地盤がしっかりする事によって、より長く快適に弾ける状態になります。デメリットはお金を掛けても音は下がってきてしまうので、どちらにしても半年後くらいの調律は必要です。

ただこの1日調整、「10年分の調律代に比べれば安いです。」なんて言う人もいます。この丸1日かけるという作業は、毎年調律師さんは来ているけど音に不満があるという方にも是非オススメしたい作業です。買い替えたくらいになる時もあります。

【オススメ!】5万円はさすがに高いなという方

音が良くなるとはいえ、ピアノの調律に5万円以上って普通に考えたら高いですよね。これは普通の考えです。そして全ての鍵盤が戻ってくるのであれば、より費用対効果の高い方法があります。
それは普通の調律を短いスパンで行う方法です。さきほどの5万円かける調律も普通の料金の調律も、実は音程が狂う時期はほぼ同じです。
タッチなどはあまり気にせず音だけとりあえず合っていればいいという方は、これがオススメです。調律師さんによって料金設定と作業時間は違いますが、としさんの場合には調律と合わせて少しずつ他の作業もやるのでこの方法でもピアノは少しずつよくなっていきます。

ちなみにこれはとしさんが日本にいた時によくオススメしていた方法です。
ピアノによっては最初普通の調律をして3か月後に半日かけて調律(3万円くらい)をした時もありました。これはお客様と毎回相談しながら決めることです。

もちろん調律は1年に1回!という希望があれば、それで少しでも良い状態が保てるように頑張っていました。

音があまり下がっていないピアノ

置いてあった環境が悪くなかったのか、狂ってはいるけどそこまでではないという時もレアケースではありますが過去にありました。ラッキーパターンです。この場合には通常の調律で全然OKです。

空年数による調律料金について

調律料金は調律師さんによって様々ですし、長年調律されていないピアノの場合はより変わってきます。

としさんの場合は特殊な作業が無ければ年数関係なく作業時間のみで金額が変動しますが、中には同じ作業時間だけど無条件で金額がプラスされていく設定の調律師さんもいます。ただ作業内容が違えば料金が変わるのは当然の事です。調律師さんについてはピアノをお持ちの方が選ぶことが出来ますので、ネットの価格表を見たり、ピアノの先生、友人に聞いてみるのをオススメします。

さいごに

調律が長らくされていないピアノについて書いてきました。
最初にも書きましたが本当にケースバイケース、そのシチュエーションや持ち主の希望によって提案する内容も様々です。たまに「ピアノにとって1番良い方法は何ですか?」と聞かれても、やはり金額別にいくつかパターンを提案する事になります。

たまに耳にする話でとても残念な話なのですが、必要ない作業を必要といって無駄に高いお金を請求する調律師さんも世の中にはいます。ただ、ピアノの内部はかなり専門的なので基本的には言っている事を信じるしかないですよね。ピアノをこれから弾いていく上で信頼できる調律師さんを探すのはとても大切なことです。繰り返しになりますが、ピアノの先生や友人の方に相談してみてくださいね。

以上になります。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。 としさん