ピアノの鍵盤が戻ってこない時に

湿気の多い梅雨から夏の間に起こりやすい不具合です。

本記事では、ピアノを弾いていたらあれ?ひとつ鍵盤が戻ってくるのが遅い、または途中から上がってこないという現象が起きた時に何をするべきかについてまとめています。

特に今からの季節に役に立つ内容ですので、読んで頂ければこの症状が起きても慌てることはなくなるはずです。

共通の原因

鉛筆などが落っこちている、メカニック部品の錆などのレアケースを除いて、たいていの原因は木材またはフェルト類の膨張です。特に夏場にこの症状が起きた場合はほぼ間違いありません。

ここから実際に鍵盤の動きが悪くなった時に何をするべきかについて書いていきます。

具体的に何をするべきか

どの鍵盤かをわかるようにする

調律師さんが直しに来た時にどの鍵盤が戻ってこなかったかを伝えるためです。これは調律師あるあるなのですが、調律師が来ると問題がなくなるというものです。その鍵盤がスムーズに動いていた場合、お客様からの情報がないと不具合を見つけるのが難しい時があります。病院に行って「先月なんとなく上半身が痛かったんです」って言ったらお医者さんは困ってしまいますよね。

メモの仕方としては「下から〇個目のド」といった感じでOKです。

湿度調整

もし湿度計が確認してみましょう。そして除湿機、なければクーラーの冷房でいいので試しに付けてみてください。しばらくして鍵盤が直ればまだ軽症です。湿度調整で動くようになるのであれば、次回の調律まで待って、調律の時に「〇〇月くらいにこの鍵盤が戻ってこなくなりました」という風に伝えてください。わずかながらでも痕跡が残っている場合には再発防止のための処置をすることが可能です。

湿度調整と除湿機については別記事にまとめてあります。

調律師さんに連絡

湿度調整をしても全然直らない時は調律師さんに連絡するしかありません。できる限りどの鍵盤かわかるようにしておいてください。調律師さんは症状を見れば何が原因かとその具体的な対策法がわかります。あまりにも頻発するようであればピアノの置き場所なども含めて相談してみるのをオススメします。

湿度以外の考えられる原因

部品が外れている

ピアノの鍵盤はその奥でいくつもの部品と連動しています。そのどれかの部品が何かしらの原因で外れていると、連動しなくなり結果的に鍵盤は戻ってこなくなります。この何かしらの原因というのは、乾燥で接着剤が外れる、あるいはネジがとれるなどです。この場合は調律師さんでないと直せません。

長い間誰も弾いていない場合

主にご実家などに長らく置いてあったピアノでも、鍵盤が戻らない症状が出ます。ピアノ内部のメカニックには人間でいう関節部分がたくさんあります。この関節がずっと動いていないとかたく動きづらくなってしまいます。人間でもけがをして関節を2か月固定されていたら、その後いきなりいつも通りに動かすのは不可能ですよね。リハビリが必要です。

ピアノの場合には弾いていればまた動くようになるかというと現実そうではなくて、やはり調律師さんに直してもらわないといけません。

これはなかなか難しいのですが、誰も弾かなくなった場合週1回、あるいは月に1度でもいいので全部の鍵盤を布などで拭いて頂けると大変良いです。曲を弾く必要は全くなく、結果的に鍵盤が動けばOKです。これだけで10年間弾かれていないピアノと比べるとかなりの違いになります。

さいごに

鍵盤が戻ってこない時について書いてきました。これはグランドピアノでごくたまに起こる音が止まらないという症状にも全く同じ事が言えます。

これらの症状が出てもピアノが壊れたわけではありませんが、不安な時にはやはりいつも来ている調律師さんに相談してみましょう。

以上になります。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。 としさん