ピアノ探しは1人で悩むより聞いた方が早い!アップライト・グランドピアノ共通。

こんにちは!としさん@津久井俊彦です!
横浜を拠点にピアノ調律師やってます♪YouTubeもがんばってます!

今日はピアノ探しについて少しだけ。ピアノ探しにおいてはネットやSNSの口コミは注意しながら読んだ方が良いという事について書いていきます。

3年前くらいにTwitterを始めた時からの話なのですが、ありがたい事にたくさんの方からピアノに関するご質問や相談を頂いています。もちろんピアノを探されている方からもたまに相談を頂くことがあって、北海道から九州など日本全国、時には欧米にお住まいの方など地域は様々です。

もちろん探しているピアノの種類も多種多様で、初めて買うピアノの方もいれば買い替えというパターンもあるのですが、割と共通している点が1つあります。

「まずは皆さん自力でトコトン悩まれる」という点です。

ネットやSNSのいわゆる口コミを参考にしながら各ピアノの特徴やスペックを見るという方が多くて、これはピアノに限らず何か(特に高額なもの)を購入しようと思った時には僕も同じように1人で情報を集めます。

ただピアノの場合は自力で情報を集める時に注意しないといけない時があります。

ここでズバリ言いたい事があって、これはたくさんの相談を受けてきたからこそ感じる事ですが、ネットやSNSの口コミはピアノ探しにおいてはアテにならない事が多いというか、ビックリしてしまうくらいの間違った知識を信じてピアノ探しをされている方も少なくありません。

こういった方に僕がいつもオススメしているのは、まずピアノ屋さんに足を運んでみる事。1つではなく複数のピアノ屋さんに行ってみる事。可能であればそのピアノ屋さんの調律師さんに話を聞いてみる事です。

これは僕が調律師だからこそ思う、若干エゴっぽい話にもなりますが、僕含めてピアノ調律師という職業の人は実際のピアノユーザーたちを一般の方と比べてはるかにたくさん見ています。それはピアノの状態を見れる以外に、例えばどんなピアノを持っている人が長続きしているのか、どう上達していっているのか、どんな人がどういう頻度でピアノを弾くと今後どう消耗していくのか、もっと細かく言うとどんなピアノで弾いている子が音大に進むのか、あるいはコンクールで結果を残すのか、どんなピアノを買った人がまた買い替えという事態になっているのかまで、書き出したらキリがないくらいの量の、いわゆるネットには書いていない『生きた情報』を持っています。もちろんこのどれもが「ピアノ以外の多くの要素によるもの」である事は言うまでもありませんが、それでもピアノを通して僕らは何かしらの共通点をいつも感じています。

「ピアノ屋さんや調律師さんによって言うことが全然違う」という声をよく耳にします。これは各調律師さんが経験してきたものがそれぞれ違うのが理由です。この点は個人的にポジティブに捉えていて、音楽同様正解が1つではない世界なので、その中からご自身で納得できる考えを選んで参考にすることができます。

そしてこれを基にネットでふわっとした口コミではなく、より具体的な情報を集める事が出来るので、結果的に悩む基準が出来て、正しく悩めるようになります。

「・・・結局悩むんかい!」というお話ですよね。

ピアノ探しをご自身でちゃんと悩むことは実は大切な事だと個人的には思います。

「ピアノの先生に相談したら一緒にピアノ屋さんに行ってくれて”これにしなさい”という感じで決めてくれたけど、本当にこのピアノで良かったのかなってずっと思ってました」なんて事は調律先で年に何回かは聞く話です。
※ピアノの購入について習っている先生に聞くこと自体は僕は良いことだと考えています。

また僕のところに届くメールで「としさんに全部お任せするので○○円で良さそうなピアノ探してください」のような内容の時もあります。でもやっぱりピアノってそれぞれ個性があって、みんな違ったピアノがあるので、せっかくピアノを探すとなったらそういった音の違いというか個性というのはぜひ感じてほしいというのは正直あります。ピアノを探す事って普通人生で1回あるかないかですからね。

「少しだけ」と書いておきながらかなり長くなってしまいました。。

ピアノ探しについてご相談を頂いた時には、僕は自分の考えを伝える事はあっても、答えのようなものを伝える事は基本的にありません。それは「答え」というものは人によって変わってくる事も多々あるからです。ピアノを一緒に見に行ったとしても、選び方のコツや例をお伝えしつつ、「これはちょっとな」というピアノだけ選択肢から外して、間違った買い物にだけはならないようにサポートするようにしています。
※もちろんピアノの状態を見ながら「今こういう音で弾きづらいですが、これは調整したらこうなります」とか、「このピアノはお部屋に入ったら少し違う雰囲気の音になります」など個々に説明はします。

ピアノって本当に長い付き合いになっていくものです。なのでピアノ探しの最後の一歩はご自身の足で踏み出して頂くのが現時点での僕の理想です。

若干話がズレていきがちの記事になりました。。

ピアノを探すとなった時には、ピアノの先生やピアノ屋さんの調律師さん、今の時代僕も含めてSNSで発信している調律師さんは何人もいるので、そういった方々を頼りながらぜひご自身に合ったピアノ選びを楽しんで頂けたら調律師としてとても嬉しいです。

読んで頂きましてありがとうございました。
としさん@津久井俊彦