ピアノ調律後に「どうぞ弾いて確かめてください」と言われた時に。

こんにちは!としさん@津久井俊彦です!
横浜を拠点にピアノ調律師やってます♪

ピアノの調律が終わった後に「どうぞ弾いて確かめてください」って言われた時って何を確かめればいいんですか?

よく聞かれる質問です。

本記事では、この試し弾きの目的と実際に皆さんがどうされているのかをまとめました。

僕の個人的な考えになりますが、意外とどこにも書いていない内容なので少しでも参考になればと思います!

試し弾きの目的

「違和感を感じればこの場で手直しが出来ます」というのが本音です。

味覚と同じように、聴覚や弾き心地に関する感覚も人それぞれです。気になった部分があった場合には遠慮なく質問してみることをオススメします。

ピアノの状態によってはその違和感を直すのに時間とお金が掛かる場合、あるいは部品の交換が必要というパターンもありますが、こういったご自身のピアノの状態についても知ることが出来ます。

試し弾きをせずに後日「この音とこの音が気になります」と連絡をすると、来てもらうのにまたお金が掛かる事もあるので、なるべく試し弾きをされるのをオススメします。

試し弾き例

普段練習されている曲を1分くらい弾く

ビフォーアフターが1番わかりやすい方法です。このパターンが1番多いと思います。

「いつもこのメロディのこの音が変だったんです。」といったように、おかしいと感じていた部分が直っているかどうかを確認できます。

下から上まで音階で弾く

音大生やピアノの先生がこの確かめ方をよくされます。主に音色が揃っているかどうかを確認されています。

何曲か確かめる

雰囲気の違う作品を何曲か聞いてみる。
この場合もよく弾かれる曲、あるいは練習中の曲で確かめる方が多いです。

注意点

オーストリアにいた時に一度だけ、試し弾きでショパンの前奏曲を全曲弾かれた方がいました。調律師さんには次の予定がある事が多いので、あまりにも長い曲を弾くのはやめた方がいいかもしれません。
ちなみにこの時は本番前だったこともありかなり集中されていたので、止めるのをあきらめて近くの椅子に座って演奏を楽しみました。

こちらは僕の好きなショパン前奏曲集です♪

Chopin Preludes Sokolov

【お子様や初心者の方向け】弾いてもよくわからないという方へ

「わたしなんか弾いても音が正しいのかわかりません」

という方もたくさんいると思います。ですが可能であれば試し弾きをされるのをオススメします。

ピアノ調律師という職業は、職業柄ピアノを弾いている人がそのピアノに対して何を感じているのかをいつも気にしながら見ています。

当たっているかは別としてYouTubeなどの映像からも弾き手が何を感じているのかが勝手に思い浮かぶくらいです。

ですので初心者の方でも、5秒でも弾いて頂ければその様子から何かしら感じ取る事は出来るかもしれません。

おわりに【とても大切なこと】

ピアノ調律後の試し弾きについて書いてきました。最後にとても大切なことを1つ。

試し弾きをオススメしていますが、弾きたくないところを無理に弾く必要は全くありません!

ただピアノでお仕事をされている方や音楽の道へ進むことを考えている方にとっては、この試し弾きがご自身の楽器の状態を知る良い機会になるかもしれません。

以上になります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
としさん@津久井俊彦