内田光子さんピアノリサイタル at Schloss Kammer

  • 2025年9月11日
  • Blog

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ザルツカンマーグートと言われる地域のアッター湖に面して建っているお城、Schloss Kammerでの内田光子さんのリサイタルに行ってまいりました。

お城の中にコンサートができるお部屋があり、ここではソコロフやブレンデルといった大御所アーティスト達が定期的に呼ばれてコンサートが開かれています。

内田光子さんは今回で5回目のリサイタル、プログラムはベートーヴェンの後期ソナタ3曲。

このプログラムはウィーン楽友協会でも聴いたことがありますが、このような400席くらいのキャパで聴けるなんて夢のようです。

休憩時間は中庭でシャンパンが振る舞われます。地理的に観光客が絶対に来れないような会場で、90%以上は地元に住むオーストリア人だったと思います。会場で英語すら聞こえてきませんでした。

そしてなななんと、これから後半という時にお城の人に声を掛けられて、「あそこ(舞台の上)の席が空いてるんだけど良かったらあそこで聴く?」と言われてなんと後半は舞台の上の席で聴くことに。多分他の人には内田さんの親戚か何かだと思われていたに違いない。

コンサートはもう言葉にならないとは正にこの事。あと印象的だったのは最後の一音が鳴って、その音が完全に消えても内田さんが聴衆に拍手をさせなかった事。そしてふっと力を抜いた瞬間に割れんばかりの拍手とブラボー。そして聴衆もわかっていたように当然アンコールはなし。ベートーヴェンの最後のソナタ3曲がプログラムの時はアンコールがないというのはヨーロッパでは結構常識になっている感じがするけれど、これほど納得感のあるアンコールなしはほとんどないかもしれない。

ちなみにこのスタインウェイは調律師と一緒にスイスからやってきて、このあとロンドンでのリサイタルにそのまま運ばれるそうです。

夢みたいな時間を過ごすことができました。

読んで頂きましてありがとうございました。
としさん@津久井俊彦